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「サンライズ出雲」を使った島根2泊3日(車中1泊)の旅(その7)

・・・山陰道の途中で、タクシーはいったん停車した。・・・「ここは祖式の内ですが南山温泉入り口のバス停です。」・・・

南山バス停


…「じゃ、南山温泉へ降りましょう。」
急坂の狭い道をタクシーは下りはじめた。雪は四十センチくらい積もっている。…


坂下旅館1


…あの向こうに灯が見えるのが温泉旅館の断魚荘です。…

坂下旅館4


…短い吊り橋を行く。…

坂下旅館7


…斜面の上にできた建物なので、渡り廊下は下へ傾斜していた。…

坂下旅館6


…玄関に着いた。…

坂下旅館9


板垣が宿泊する旅館の描写です。
この記述もまったくのフィクションではなく、「坂下旅館(さかしたりょかん)」という実在する温泉旅館です。

もともと、観光客を相手にした施設ではなく、おもに、近隣の農家や林業で生計を立てている人たちの湯治場として利用されていたようです。谷底のような浴室と表現される浴槽に湧き出るのは、炭酸ラジウム泉。全国的にも珍しい泉質だそうで、湯ざめしにくいのが特徴だとか。小説では「南山温泉」となっていますが、実際には「南山鉱泉」です。

このあたりでは、農繁期が終わったあとの休息期間を「泥落とし」というそうですが、その時期の地元の人たちの憩いの場として重宝されていました。山菜をメインにした料理が好評で、秋の紅葉時期や年末年始などは大そう賑わったとのことです。そして、「数の風景」が週刊朝日に連載されたときには、疑似体験を目的にした泊り客が全国各地からやってきて繁盛しました。

ところが、時代が平成に変わったころからその波も去り、結局廃業に追い込まれることに。地元の人の話だと、「あれ(つまり週刊誌の連載)が最後の輝きだったなぁ…」とのことでした。今でも当時の姿のまま残っているのは奇跡に近く、小説が書かれた当時を偲ぶことのできる貴重な存在です。

板垣は、この旅館に4日間滞在しますが、十六島で出くわした謎の婦人と偶然泊まり合わせることになります。さらに、女将や女中、同宿者の矢部久一(谷原泰夫)、守屋豊一郎をはじめとする、有志の人たちも交えた人間模様が旅館を舞台に生き生きと描かれており、あたかも自分が体験しているような錯覚を受けます。さすが清張。このあたりに筆力というものを感じさせられます。中でもとりわけ魅力的なのは、若女将の「アキ子さん」。ポニーテールが印象的な女性です。


<つづく>
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テーマ : 格安旅行
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鉄道旅行なび

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